妊娠中からの姿勢の変化や分娩時の骨盤の変化などによって肩こりが発生することがあります。
産後に肩こりが起こる原因
その1 授乳姿勢や同一姿勢
授乳時に授乳しやすいように、赤ちゃんが飲みやすいようにと、首を曲げ胸を閉じて背中を丸め、前かがみの姿勢になることが多くなります。この姿勢をする時間が長くなると、肩や背中に負担がかかってしまいます。
さらに乳房が張って重たくなると肩周りを動かす機会が減ってしまいます。また授乳中肩周りが冷えることもあります。それによって血行が悪くなったり肩の筋肉が張ったりして肩こりを発症してしまいます。
肩こりは人によって、左の肩がこる、右の肩がこるといった個人差が出やすいものです。これは、利き手や軸足によるもので、使いやすい方や楽な方を使い過ぎるために起こります。例えば赤ちゃんを抱っこするときに決まった方向に頭を向けて抱っこをすることが多いと思います。同一姿勢をとり続けることにより、肩の筋肉が緊張し、こりを招く原因になります。そして、痛みを感じると痛い肩周りを動かさないようにしてしまうのでさらに悪化する原因となります。
左右を均等に使っているか(どちらかに偏っていないか)、猫背や前かがみの姿勢が続いていないかなど、こまめにチェックして姿勢の見直しを心がけましょう。
その2運動不足
妊娠中から産後にかけては、安静にしていることが多くなります。産後すぐに激しい運動やジョギングをするわけにもいきませんのでどうしても運動不足になってしまいます。運動不足になると全身の血流が悪くなり、肩こりを引き起こします。
さらに、運動不足によって筋力が低下するとちょっとした負荷でも筋肉が硬くなり、猫背や巻き肩の原因にもなります。
肩こりを少しでも軽減するために次のことに注意してみてください。
<赤ちゃんを抱っこする時>
- 猫背になっていないか
- 前屈みになりすぎていないか
- 左右の腕を均等に使っているか
- 抱っこ紐を正しく使用できているか(抱っこ紐を腰骨で支えていないか、赤ちゃんが自分から離れすぎていないか)
<授乳する時>
- 猫背になっていないか
- 赤ちゃんを引きつけているか(赤ちゃんに覆いかぶさるように前屈みになっていないか)
- クッション等を使って適切な高さに調整できているか
- 肩周りを覆うものがなく冷えていないか